【クラウドバンク投資案件が貸し倒れ?】連帯保証人とトラブル勃発!元本保証なしで大損に?

ソーシャルレンディング「クラウドバンク」償還遅延から貸し倒れの危機について、私の実体験談をもとに、その時の経緯を時系列でまとめました。

投資した案件がまさかの…

2023年4月24日

クラウドバンクからメールが来ました。

んっ?

何やらちょっと良くない件名…

本文を見ると(メール内容の転載はNGらしいので、私がかみ砕いて説明していきます)、

どうやら、私が投資した案件で、クラウドバンクの融資先である債務者から元本の返済が予定日(2023年3月29日)を過ぎても無かったとの事。

いわゆる返済の遅延が起こっているようです。

私が投資した案件は「バイオマス発電ファンド」というもので、遅延総額は約10億円。クラウドバンク全体の規模を考えるとそこまで大きい金額ではありません。

遅延が発生している理由としては、債務者がバイオマス発電所を返済日までに売却する予定だったものの、売却候補先と上手く折り合わず、いまだ売却に至っていないというものです。

つまりその売却がうまくいかないと債務者はクラウドバンクに返済ができず、クラウドバンクも私たちに予定していた日(2023年5月10日)までの元本の返済ができなくなる可能性が高いという事です。

まぁ、ここまではたまにある話なので、行く末を見守るしかないのですが、私はこの案件に対しては安心感がありました。

なにせこちらの案件、ある程度大きな企業が連帯保証人になっているのです。

最悪、売却が上手くいかなかったとしても、連帯保証人が元本を保証してくれる、そう思って投資していた経緯もありました。

債務者も売却活動を続けているし、クラウドバンクも債務者の代表者と面談したり、連帯保証人の代理人弁護士と面談したりしているようなので、現時点で心配はしていませんでした。

(クラウドバンクHP)

クラウドバンクHPから「融資元本回収率 100%」という文言がすぐに消されたのは少し心配でしたが笑

連帯保証人とのバトル勃発

2023年5月8日

ゴールデンウィーク明けに償還遅延の続報メールが届きました。

このメールの内容を見て、今までの安心感が薄れる事になります。

内容は、債務者から5月8日においても、元本の返済を受けておらず、結果、2023年5月10日に予定していた元本償還が間に合わないため、運用期間を延長することになったというのが1点。

まぁここまでは前の連絡から考えられる展開です。

次が問題です。

クラウドバンクは連帯保証人に対して保証債務の履行を請求していたようなのですが、なんと、連帯保証人が連帯保証契約の無効を主張しているらしいのです。

つまり、

クラウドバンク「連帯保証人なんだから保証してよ」

連帯保証人「えっ?連帯保証人になる契約なんてしてないよ」

という感じです。

これはどういう展開なんだ…

個人的に初めての展開なので、どういう状況なのかイマイチ分かりません。

クラウドバンクは連帯保証契約を締結した議事録や印鑑証明書などの各書類を持っていて、金銭消費貸借契約書も締結しているようなので、大丈夫そうな気もしますが、相手がなぜ無効を主張しているのかは、かなり気になります。

2023年5月9日

クラウドバンクが連帯保証人としていた企業のホームページに当件についてのお知らせが掲載されました。

その内容は、クラウドバンクと連帯保証契約に関わる決定をした事実や連帯保証契約を締結した事実は一切ないというものでした。

根拠などは掲載されておらず、事実関係は現在確認中のようです。

両者真っ向勝負の構え。

どうなることやら。

2023年5月10日

また新たなメールが来ました。

債務者から2023年4月21日に100万円の入金があったようです。

この入金は遅延損害金として私たち出資者に分配されるようです。

遅延問題の進展の連絡という訳ではありませんでした。

2023年5月26日

償還遅延の続報メールが届きました。

当メールによると、クラウドバンクは2023年5月16日にも連帯保証人の代理弁護士と面談したらしいのですが、その時も連帯保証人は連帯保証契約を締結した事実は無いとのみ主張を続けているようで、クラウドバンク側としては連帯保証人に保証契約を履行する意思がないと判断して、訴訟の準備を始めているようです。

ちなみに、クラウドバンクの営業者は連帯保証人の本社の応接室で連帯保証人の取締役及び部長と面談しているようで、連帯保証契約の締結を決議した連帯保証人の取締役会議事録、連帯保証人の印鑑証明書等を、当時部長を務めていた人から直接受領しているとの事。

つまり、クラウドバンクは直接、その企業と連帯保証契約を締結しているという事で、債務者がクラウドバンクに融資してもらうために、ある程度大きな企業が連帯保証人になってくれているという嘘を言ったという事は無いという事です。

だったら大丈夫なんじゃないかなぁと個人的には思うのですが、連帯保証人側が無効を主張する根拠を知りたいですね。それによってはクラウドバンク側の契約不備の可能性もありますし。

果たして。。

2023年6月6日

償還遅延の続報メールが届きました。

当メールによると、クラウドバンクの営業者と契約を交わした連帯保証人の部長が、連帯保証人の代表印を偽造して勝手に押印していて、さらに連帯保証契約の締結を決議した取締役会議事録も偽造した事を認めているらしいです。

それで連帯保証人の企業が、クラウドバンクに対して、上記理由で連帯保証契約を締結した事実は無いから、2023年6月7日までに事実と異なる記載を撤回したプレスリリースを出してと言ってきているとの事。

これを受けてクラウドバンクは、代表印の偽造が精巧で営業者が認識したことに過失は無かったこと、印鑑証明書の真偽についてまだ回答をもらってない事、連帯保証人の主張について根拠が示されていない事について、質問書を送付し事実確認を行っているようです。

そして、仮に連帯保証人の主張が事実だとすると、この件は連帯保証人の本社応接室において行われた詐欺的行為となるので、刑事・民事両面での法的措置を検討しているとの事です。

上記を簡単にまとめると、

連帯保証人となっていた企業が「うちの部長がうちの会議室で偽造したハンコを使って詐欺行為をしていた。だから部長が勝手にした事で、会社として連帯保証契約をした事実はないよ」

それに対してクラウドバンクは「その部長の詐欺行為が事実かどうか証明できるものの提示をしてね。もし事実なら完全に詐欺だから法的措置をとります」

って感じですね。

ついに詐欺事件に発展しました…

もし訴訟となると長期化しそうです。

連帯保証人の主張が事実だとしたら、部長はなぜこんな詐欺行為を働いたんですかね。お金でももらっていたのかな?

2023年6月7日

5月10日にきたメール内容と同じです。

債務者から100万円の入金があり、これを遅延損害金として出資者に分配するようです。

(クラウドバンク取引履歴)

ちなみに私の取り分は、これくらいです。

2023年7月5日

ついに当件が「Yahoo!ニュース(共同通信)」の記事で取り上げられました。

記事の内容は、現在当件で連帯保証人とされている東京の鉄鋼建材商社「伊藤忠丸紅住商テクノスチール」が、連帯保証契約を偽装されたとして、警視庁に相談しているというものでした。

当記事によると、実はこの部長、伊藤忠丸紅住商テクノスチールの部長でもありながら、クラウドバンクの融資先会社(債務者)の実質的なオーナーだったようです。

それでこの部長が事業に必要な資金を得るために、クラウドバンクに資金を融資してもらうべく、伊藤忠丸紅住商テクノスチールとして連帯保証契約を偽装したと。

伊藤忠丸紅住商テクノスチールはこの部長の計画を把握しておらず、部長が独断で融資の連帯保証契約を進めていて、取締役会議事録なども全て架空のものだったというのです。

クラウドバンク、伊藤忠丸紅住商テクノスチール、ともにこの部長に騙されていたという事になりますね。

なんとなく全貌が見えてきました。

2023年7月7日

償還遅延の続報メールが届きました。

クラウドバンクの営業者から連帯保証人へ出していた質問書に対して、連帯保証人から以下の回答をもらったとの事。

・連帯保証人の部長より複数回にわたり提出された印鑑証明書は真正(本物)であった。
・連帯保証人側で行った事実調査の結果報告書の開示は拒否する。

上記の回答からクラウドバンクとしては、連帯保証人の協力を得られず事実確認が行えない(結果報告書の開示拒否)以上、法的手段により連帯保証債務の履行を訴える他ないと考えて、訴訟を提起することに決定したようです。

また、担保等の売却や裁判による解決には時間を要する見込みとの事でした。

2023年7月7日

先月同様、債務者から100万円の入金があり、これを遅延損害金として出資者に分配するようです(以降、償還遅延メール後に必ず当メールが来るので、内容に変化が無い限りは省略します)。

2023年8月7日

償還遅延の続報メールが届きました。

今回のメールでは、現在、外部の弁護士と訴状の作成を進めており、並行してバイオマス発電事業の売却候補先と面談を行っているが、報告できるような大きな進展は無かったというものでした。

2023年9月7日

償還遅延の続報メールが届きました。

今回のメール内容は、訴訟提起の準備を進めていて10月末までには提訴できる予定との事と、営業者が売却先候補との交渉や新規売却先候補の開拓を行っているが現時点で報告できるような進展は無いという前回同様の内容でした。

2023年10月6日

償還遅延の続報メールが届きました。

メール本文の書き方は変わっていましたが、内容的には前回と全く同じ内容でした。

2023年11月8日

償還遅延の続報メールが届きました。

10月30日付で請求訴訟を東京地方裁判所に提起したとの連絡。

2023年12月7日

償還遅延の続報メールが届きました。

第1回口頭弁論期日が、2024年1月16日となったとの連絡。

2024年1月11日

償還遅延の続報メールが届きました。

2024年1月9日に連帯保証人(企業)からクラウドバンク営業者が答弁書を受領したようで、その内容は、クラウドバンク営業者の主張に対して争う趣旨の内容が記載されていたようです。

また、こちらの報告の時点では、債務者と元土木建材部長(代表印を偽造して連帯保証契約を結んだ人物)からの答弁書は受領していないとの事でした。

2024年2月7日

償還遅延の続報メールが届きました。

前回の報告では未受領だった債務者と元土木建材部長からの答弁書を、2024年1月15日に受領したようです。

2024年3月7日

償還遅延の続報メールが届きました。

引き続き債務者にて売却活動を進めており、連帯保証人の裁判については次回の口頭弁論期日が2024年3月19日を予定しているとの連絡。つまり特に進展はない模様。

2024年4月5日

償還遅延の続報メールが届きました。

前回同様、特に進展はないとの事。

2024年5月9日

元土木建材部長を被告とした訴訟については、勝訴判決となる見込みとの事。

2024年6月7日

元土木建材部長を被告とした訴訟は、勝訴判決が出たとの事。

2024年7月5日

進展なしの報告。

2024年8月7日

進展なしの報告。

2024年9月6日

進展なしの報告。

2024年10月7日

進展なしの報告。

2024年11月8日

進展なしの報告。

2024年12月6日

進展なしの報告。

経緯をまとめると

▼2023年▼

4月24日
クラウドバンクより、債務者が売却先との交渉に難航していて、予定日までに元本償還が間に合わない可能性が高いという内容のメール連絡あり。
クラウドバンクホームページから「融資元本回収率 100%」という文言が消される。

5月8日
クラウドバンクより、いまだに債務者から元本の返済を受けておらず、元本償還予定日に間に合わないため、運用期間の延長を決定したという内容と、連帯保証人から連帯保証契約の無効を主張されているという内容のメール連絡あり。

5月9日
クラウドバンクが連帯保証人としていた企業のホームページに、クラウドバンクと連帯保証契約を締結した事実は一切ないという内容のお知らせが掲載される。

5月10日
クラウドバンクより、債務者から100万円の入金があり、それを遅延損害金として分配を行うという内容のメール連絡あり。

5月26日
クラウドバンクより、連帯保証人に保証契約を履行する意思がないと判断して、訴訟の準備を開始したという内容のメール連絡あり。

6月6日
クラウドバンクより、連帯保証人から当件は弊社部長の詐欺行為であって連帯保証契約は無効であるという旨の連絡があり、クラウドバンクとしては事実確認をし、事実であれば詐欺事件なので法的措置を検討しているという内容のメール連絡あり。

6月7日
クラウドバンクより、債務者から100万円の入金があり、それを遅延損害金として分配を行うという内容のメール連絡あり。

7月5日
連帯保証契約を偽装されたとして、連帯保証人が警視庁に相談しているというニュースあり。また、この偽装を行った部長は、伊藤忠丸紅住商テクノスチール(連帯保証人)の部長でもありながら、クラウドバンクの融資先会社(債務者)の実質的なオーナーであり、事業に必要な資金を得るために偽装を行っていたとの事。

7月7日
クラウドバンクより、訴訟を提起することに決定した旨のメール連絡あり。

7月7日
クラウドバンクより、債務者から100万円の入金があり、それを遅延損害金として分配を行うという内容のメール連絡あり(以降、遅延損害金分配連絡は記載省略)。

8月7日
クラウドバンクより、訴訟の準備や売却候補先との面談等を進めているが、大きな進展は無いという旨のメール連絡あり。

9月7日
クラウドバンクより、訴訟提起の準備を進めていて10月末までには提訴できる予定という旨のメール連絡あり。

10月6日
クラウドバンクより、前回(9月7日)と同じ内容のメール連絡あり。

11月8日
クラウドバンクより、10月30日付で請求訴訟を東京地方裁判所に提起したとのメール連絡あり。

12月7日
クラウドバンクより、第1回口頭弁論期日が、2024年1月16日となったとメール連絡あり。

▼2024年▼

1月11日
クラウドバンクより、連帯保証人から「クラウドバンク営業者の主張に対して争う趣旨の内容が記載された答弁書」を受領したとのメール連絡あり。

2月7日
クラウドバンクより、債務者と元土木建材部長からの答弁書を2024年1月15日に受領したとのメール連絡あり。

3月7日
特に進展なし。

4月5日
特に進展なし。

5月9日
特に進展なし。

6月7日
クラウドバンクより、元土木建材部長を被告とした訴訟は、勝訴判決が出たとのメール連絡あり。

7月5日
特に進展なし。

8月7日
特に進展なし。

9月6日
特に進展なし。

10月7日
特に進展なし。

11月8日
特に進展なし。

12月6日
特に進展なし。

コメント

  1. 五郎 より:

    私も当該案件の当事者です。
    経緯の詳しいご説明ありがとうございます。
    やはり訴訟になりましたか。。
    長い年月がかかりそうですね。
    いくらかでも返ってくれば儲けものと考えるようにしてますが、少々まとまった金額でしたので痛いのは事実です。(>_<)

  2. boby より:

    今年の3月から始まった!多数のファンドが「返還遅延」&「利払いの遅延」合計7つとなります!
    本日6月7日もクラウドバンクからメールが来た。
    一番ひどいのは「不動産担保型ローンファンド第719号」、投資してばかりの翌月に「利払いの遅延」となった!
    日本クラウド証券株式会社は裏に何にか隠してるかな?
    金融庁の管理部門は、監督してるかな?

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